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Lius Cymbal ―― 響きの調律師が選ぶ、真実の音

mozu cymbalsが推奨する Lius Cymbal

「美しい音を並べれば、心地よい音楽になるわけではない。」

シンバルという楽器の深淵に触れるとき、私はいつもこの真理に立ち返ります。 先日、あるお客様からのご依頼を受け、Lius Cymbalの買い付けを行いました。私がこのシンバルを自信を持って推奨する理由は、作者 David Lius による卓越したハンマリングが生み出す「圧倒的に音楽的なピッチ」にあります。

違和感の正体 ―― 「不協和音」としてのシンバル

世の中には、驚くような高値で取引されるヴィンテージや、有名ブランドの個体があふれています。しかし、どれほど「美音」と謳われていても、セットとして鳴らした瞬間に、まるで調律の狂ったピアノのような不協和音を響かせるケースが少なくありません。

ライドとハイハット、あるいはサイドシンバルとのピッチバランス。これらがバラバラに主張し合うとき、音楽は不安定な響きに支配されます。どれほど高価であっても、音楽を壊してしまう音に、私はどうしても納得することができないのです。

「マッチング」という名の調和

私がシンバルに求めるのは、単体としての鳴り以上に、**「音同士の調和(マッチング)」**です。

  • トップライドとハイハットのピッチが共鳴しているか?

  • サイドシンバルへ移行した際、音楽の風景が自然に繋がるか?

これらが完璧に調和して初めて、シンバルは真に「音楽に馴染む」存在となります。単なる音色の美しさに惑わされず、アンサンブルの土台として心地よい空気感を作れるか。そのこだわりこそが、私の譲れない一線です。

世界でも稀有な、Lius の手仕事

David Lius のシンバルには、その「不安定さ」がありません。 彼のハンマリングは、金属の板をただ鳴らすのではなく、音楽のピース(断片)として完成されたピッチへと導いています。これほどまでに音楽を深く理解し、精緻な調律を施せる工房は、世界を見渡しても指で数えるほどでしょう。

価値が乱高下するマーケットの喧騒を離れ、ただ「音楽が心地よくあるため」に存在する一枚。 Lius Cymbal が描く、安定した、そして深く音楽を演出する響きの世界を、ぜひ体感してください。


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